『クク21』は、欧州由来の古典ゲーム『クク / カンビオ』を元に、格段に遊びやすくしつつ独自の要素を加えた、たった1枚のカードを、運命を感じ取って交換する/しないを選択し、チップを稼ぐゲームです。
1から21までの番号が書かれた、大きくて綺麗なイラストカードが、各自にたった1枚ずつランダムに配られます。
あとでせーの!で見せあったとき、全員の中でいちばん小さい番号カードを持っている人がアウトとなり、チップを支払わされたり、脱落させられたりするので、そうならないように、各自、1回だけめぐってくる交換チャンスを活かして、自分のカード番号が「小さそう」と思ったら、「交換してください!」と次の人と強制交換をしていきます。
全員に1回ずつ交換チャンスが回ったら、いよいよカードの見せ合いです。 このとき一番小さな番号カードを持っている人はアウトとなり、ラウンド数に応じてチップを支払ったり、脱落させられたりします。
これを生き残った人が最後の1人になるまで繰り返し、その1人がそれまでにたまったチップを総取りします。
ここまでが1巡です。 この〈チップ総取り〉までをさらに何度も繰り返し、誰か1人の手持ちチップが0になったとき、一番稼いでいる人が優勝です。
小さな番号の「弱い」カードは、交換を介して次々に人から人へと流れていきます。 せっかく配られたときには大きな番号をもらっても、流れてきた小さな番号と交換されてしまうかもしれません。
また、小さな番号を手放したいのはやまやまですが、もっと弱いカードを持っている人がまだいる可能性があるなら、安易な交換は考えものです。交換する人の顔色もうかがっていきましょう。
さらに、カードの中には「スルー」「受け取ったら即アウト」「交換を拒否」などの効能があり、これらが発揮されると、その連鎖によって奇跡のように思える予想外のドラマが生まれます。
大きい番号を持っているに違いないと交換を申し込んだ相手が持っていたカードが「受け取ったら即アウト」のカードだったりして、思わぬ落とし穴にハマってしまうこともあるでしょう。
交換してみるまで相手のカードが安全なのか危険なのかわからないドキドキが味わえます。
カードを1枚交換するか/しないかだけの簡単なルールを説明するだけで、カードに書かれた効能が絡み合い、緊張から生じる予想外の展開に爆笑の渦が巻き起こる、子供から大人まで手軽に楽しめる超おすすめのゲームです。
イラストレーター・中沢しのぶさんのたいへん美しいアートワークにより、タロット風の美しい絵柄と効能がマッチし、「運命を感じ取るゲーム」に相応わしい豪華なコンポーネントができました。
元となった古典ゲーム『クク / カンビオ』の発祥は500年前のフランス、というのが現在の定説のようです。
ククの本来の意味は郭公(かっこう)で、自分の卵を他の鳥に押し付ける「托卵」という習性が、このゲームの「交換で押し付ける」内容と合っていたからこの名前で呼ばれるようになったと考えられています。
しかしすでに発祥地フランスにはククは残っておらず、名前や姿を変えてヨーロッパ全土に広く薄く伝わったものがわずかに伝承として残っているだけでした。 そんなククを、ここ日本で復活させて独自のアレンジを施し、広めたのが、ゲーム研究家の草場 純さんです。
この『クク21』は、その日本版のククを改編、カードに効能テキストを含めるなど、格段に遊びやすくし、新しい効能を加えた、21世紀にまたひとつ生まれた新しい「クク」なのです。
第四版から金銀色の豪華なコインが96枚(1点:60枚+5点:36枚)付属しています。 1点コインには猫が、5点コインには女神がレリーフとしてあしらわれ、ゲームの雰囲気をさらに盛り上げてくれるデザインになっています。 また、チャリンと鳴る適度な重量感と大きさを持ち、濡れるような場所でも平気な22mmサイズのプラスチック製です。
このコインセットは単体で別売りもしています。