「観客が何人集まったか」ということだけで勝敗が決まるシンプルさと、世界観がしっかりしているところ、そして、やることは簡単なのに戦略性があるところがいい!初回でそんな感想を抱いたのが、この「ドラゴンドラフト」です。
ゲームのストーリーをものすごく意訳すると、「お祭りでショーを開きます。ショーに出演するドラゴンさんや助手のゴブリンさんをスカウトして、肉屋台や花火なんかも用意して、観客を集めましょう。5回ショーを開いて、最終的に合計観客数が多かった人が勝ち!」というもの。しっかりと世界観の設定があってナイスです。
ドラゴンは色ごとに何枚集めると観客が何人集まるか、ということが決められています。そこで、「待機列ボード」にずらりと並んだドラゴンをスタートプレイヤーから順にスカウトしていくのですが、もちろん好きなカードばかりを選ぶわけにはいきません。これが悩ましくもおもしろいポイントです。
4列に並んだカードの、先頭の列からドラゴンを取る分には何の問題もないのですが、たとえば先頭から数えて4番目のドラゴンを取りたいとき、先頭からそのドラゴンまでに3枚分のカードが存在します。その3枚分、「アザミ」という役に立たない花のカードを手札に加えなくてはいけないのです。
手札の上限は9枚。アザミは手札枚数を圧迫します。しかし、欲しいドラゴンを得るには、アザミを取る覚悟も必要……さらに、相手が欲しそうなカードを渡さないようにすることも重要で、ここが頭の使いどころ!何の障害(アザミ)もなく欲しいカードを揃えられたときはホクホクした気分になれます。
「肉」「花火」「ドラゴンの爪」「香水」などの「にぎやかし」と呼ばれる小物も、木製でかわいいです。これらは観客を集めるのに役立つグッズで、ゴブリンカードを集めることで交換できます。
「花火というからには、そりゃあそれなりの効果があるのでしょう」と手に入れて、「ここで花火を一発、ドドーン!」と打ち上げても、花火によって集まる観客はナント1人という設定で、「え、ちょっと、花火だよ? 10人くらい来るでしょ(涙)」と思う、そんなずっこけ感もまた良し。
(とはいえ、ショーの1日目から花火を持っていれば5人分にはなるんですけどね。なので僅差で競り合っているときなどは、花火の効果をあなどることはできません)
人気だったのは、ドラフト時に手持ちの上限を1枚増やすことができる「肉」でした。「肉がほしい」「肉、肉どこ?」「あ、肉がもうない!」友人とのゲーム中、肉を欲する声ばかり響き、ショーで大事なのは、やはり食べものなのだな……と、なぜか経営側の気持ちになりました。
ほかにも、ネガティブな要素であるアザミをなんと観客数に変えられる「香水」があったりと、マイナス要素をプラスに変えられる楽しさもあります。
ドラゴンばかりを集めずに、ゴブリンさんのカードをたくさん集めて、観客を一気に集められる「特別観客席」を増やして逆転勝利をめざすのも楽しい。そして最終ラウンドあたりでショーの観客が100人を超えると、「大入りだ~!」と叫びたくなります(私だけ?)
そして、このゲームの良いところは、ルールブックを読み返さなくても、カードやボードに書かれたアイコンから、ドラゴンが何枚揃ったら観客何人か、というようなことが視覚的に理解できること。
また、集めた観客数だけで勝敗が決まり、その人数は常にボード上で表示されているので、今だれがトップを走っているかも一目瞭然、というシンプルさにも好感を持ちました。取得したポイントで勝ち負けが決まるゲームの中には、最後に得点を紙に書いて計算しないといけないものがありますが、計算が苦手な私は、あれが結構めんどうなんですよね。
私は大人同士で遊びましたが、お子さんへのプレゼントや、休日にのんびりとファミリーで遊ぶ用にもおすすめですよ。
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