「あし」「くつ」「玉座」「手」── 4人が提示したこの合言葉の中で、共通の秘密キーワードを知るスパイ2人は誰でしょうか。
このゲームの醍醐味は、各自が捻り出した合言葉を手がかりに、頭の中の言葉の連想ネットワークを辿ることにあります。言葉から言葉へと繋がる無数の経路の中から、かすかな共通点を逆探知してスパイを見つけ出す。あるいは、さも正しそうな経路を装って周囲を惑わせる。この知的な駆け引きがたまらないゲームです。
自分がスパイだと分かったとき、まず直面するのは「相棒が誰か分からない」という状況です。同じ秘密キーワードを知っている相棒のスパイがもう1人いるはずなので、連想語による合言葉によって「自分はキーワードを知っているぞ」を匂わせ、かつ相棒が誰かを察知しなければなりません。
合言葉を書く番が来たら、相棒にだけ伝わり、かつ他の人には悟られない言葉を考えます。単純すぎる連想語はスパイ以外の人に見破られる危険がありますが、凝りすぎると相棒にも伝わりません。この絶妙なバランスを探るのが、スパイとしての腕の見せどころです。
スパイではない人たちは、全員の合言葉を見た上で「誰と誰が繋がっているのか」を推理します。
一見バラバラに見える言葉の中に、ふと共通の連想元が浮かび上がる瞬間があります。「この2人の言葉、どちらも『王様』から連想されたのでは?」── そんな閃きを頼りに、スパイの正体を暴きます。
あるいは、わざと他の人に似た言葉を書いて、スパイたちを混乱させる作戦も有効です。
毎ラウンド終了時、秘密キーワードとスパイが明かされます。「えっ、そこから連想したの!?」「その言葉、完全に騙された!」── それぞれが何を考えてその言葉を選んだのか、種明かしの会話が自然と弾みます。
読みがどんぴしゃでも、的外れでも、どちらにしても楽しい。この答え合わせの時間こそ、このゲームの真骨頂といえます。
本作は2004年発行の『LINQ (邦題:ペアペア連想ゲーム)』を大幅に改良した新版です。
「ランダム番号に基づいて自分専用のエージェントブックを参照する」という画期的な仕組みにより、大量のカードを配る手間がなくなり、かつ秘密キーワードを知るスパイ2人が自動的に決まるため、すぐに新しいラウンドを始められるようになり、ゲームに集中しやすくなっています。
また、スパイが常に2人だけという明快な構造になったことで、自分の立場に集中して楽しめます。これにより、基本情報としては4人から、になっていますが、なんと3人でも遊べます(説明書に特別ルールの記載があります)。
さらに、すごろくや制作の日本語版では、言語ごとに異なる連想の広がりを活かし、秘密キーワードを厳選しています。
『デクリプト』や『コードネーム』などの言葉推理系ゲームがお好きな方には、「もっと手軽に、あの醍醐味が楽しめる」で伝わるかもしれません。
ぜひ遊んでみてください。
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