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 デクリプト

'('プレイズ')'概要とおすすめポイント

著者アイコンすごろくや
投稿日: 2024年11月26日(初稿11月21日)

『デクリプト』は、毎回各チームの出題者1人ずつが、秘密の指示コードを味方には伝えつつ相手チームには悟られないようにするため、「正座」「入浴剤」などの連想ヒントをひねり出したり、相手側の連想ヒントの解析によって指示コードを推理したりする、チーム戦のゲームです。

ゲーム内容

できるだけ人数が揃うように2チームに分かれて、チームの勝利を競います。 ゲームを通して、チーム内で1・2・3・4の番号に対応したキーワードをランダムでセットし、共有します。

カードを差すと文字が浮かび上がる
カードを差すと文字が浮かび上がる

キーワードは、特殊なギミックにより、各チームのアナログコンピュータ風衝立のモニターにカードを差し込むことで浮き出る仕掛けです。

秘密の3桁を仲間に伝える

毎ラウンド、各チームの1人ずつが〈暗号化役〉となり、「1-3-2」など、数字3桁の〈秘密コード〉をカードで入手します。 この秘密コードを、チームメイトに正確に当ててもらいながらも、一方で相手チームには悟られないための、「暗号化(=連想ヒント出し)」に挑戦します。

伝達の例

例として、番号に結びついた共有キーワードがそれぞれ、

1. プラスチック
2. スーツ
3. キリン
4. 緑(みどり)

だったとします。 これは、チームメイト全員には見えていますが、相手チームには見えていないものです。

秘密コードは「1-3-2」でした。つまり「1.プラスチック - 3.キリン - 2.スーツ」です。

これを伝える連想ヒントとして「リサイクル、動物、会社員」を伝えれば、おそらくチームメイトたちは共有キーワードを照らし合わせて相談し、正確に「1-3-2」の解読に成功するでしょう。

解りやすいヒントはNG

しかしながら、このような安易な連想ヒントでは、相手チームに秘密コードを解読されてしまう危険も伴います。 なぜなら、これらの連想ヒントは相手チームにも伝わり、ラウンドごとに正解コードも発表され、それらがシートに記録・蓄積されていくからです。

先の例の「リサイクル、動物、会社員」の連想ヒントで言えば、ラウンド終わりに正解コードが「1-3-2」だったことが発表されると、次のような番号と連想ヒントの関係が相手チームにも明らかになります。

1. リサイクル
2. 会社
3. 動物
4. (不明)

次のラウンドで、秘密コード「2-3-1」に対して、もし「ネクタイ、アフリカ、石油」の連想ヒントが出たならば、相手チームは先ほどの記録を参照し、次のように推理するかもしれません。

「ネクタイ」は「会社員」と同じものを指しているだろうから「2」。キーワードは「オフィス」とか「背広」ではないか?

「アフリカ」は「動物」と同じものだろうから「3」。特定はできないがアフリカにいるような動物だろう。

「石油」は「リサイクル」と同じものだろうから「1」。おそらく「油」や「プラスチック」であろう。

もしかしたら不明の「4」の可能性もあるが、蓄積情報がないので無視しよう。

よって、今回の秘密コードは「2-3-1」と推理する。

このように相手に正確にコードを当てられてしまうと、解読成功の証として相手に「盗聴成功チップ」を与えてしまいます。 このチップを2枚集めた時点で勝ちです。

相手にはコード推理を混乱させるような、かつ、共有キーワードとセットならば番号との対応がギリギリ判るラインの連想ヒントを考えていきましょう。

勝敗が決まるまで繰り返す

こうして、お互いのチームで、連想ヒントの生成→伝達→解読と相手チームの情報記録→推理を行ない、これを勝負がつくまで毎ラウンド繰り返し、チームでの勝敗を競います。

ここがオススメ

チームメイトの知識を想定しながらの「判る範囲でぎりぎり遠い」連想ヒントを出し合いながら、シートに記録してきた情報を元にチームメイトと相談しあうのが楽しいゲームです。

相手チームの番号とキーワードの対応を考え、とつぜん稲妻のようにひらめく「ねえ、これってもしかして○○のことじゃないのかな…?」に「あー、絶対それだ! 天才!!」と盛り上がります。 とはいえ、そんな画期的なひらめきだったのに、どうやら間違っていて推理の迷路にハマったり、と、大人の語彙と抽象思考が存分に発揮された上でドラマが生まれます。

半導体出現以前のレトロなアナログコンピュータ風コンポーネントも魅力です。

とてつもなく面白い、じっくり楽しめる大人向けとして超おすすめです。

遊びやすい日本語版

キーワード440問のカードがすべて日本語化され、原版のフランス語版にあった「日本ではあまり馴染みがない」ものは、日本では馴染みがある近い位置付けのものに置き換えられています。

新パッケージ

2023年から黒いパッケージの新版を取り扱っています。これは、2018年から取り扱っているものからキーワードを全て一新し、よりわかりやすい説明書に改訂を加えた新版です。カードのデザインは同じですので、拡張セットも混ぜられます。

著者:
製造や流通、自社製品の制作、お店や通...

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